【2024年】吹き抜け住宅に使える家庭用最強クラスの加湿器を比較 ―HD-PN245(HD-PC2400G) vs FE-KXP23―
鼻、喉やお肌のコンディション維持のため、”加湿”は最も重要です。
育児、介護や在宅勤務等により家にいる時間が長くなったり、アレルギーや感染症への対策が必要になったりと、気を遣う場面も多いかと思います。
我が家では、家庭用としては最大の加湿量を備えたダイニチの加湿器を、吹き抜けのある住宅で使っています。
本記事では、大容量の加湿器の基本的な選び方や長期間使用した感想、また家庭用最強クラスの加湿器 2機種の比較結果をまとめています。吹き抜けの有無とは関係なく、大容量でしっかりした加湿器をお探しの方には、何かしら参考にして頂けると思います。
本記事では、以下の2機種を比較します。
楽天市場Amazon | (画像:楽天市場) 楽天市場Amazon |
大容量の加湿器は 5~6万円くらいの買い物になります。楽しみながらしっかり検討したいですね。
個室やリビング等にピッタリでインテリアにも馴染む売れ筋機種に関する記事はこちら。
求めていること
私が重視したポイントは以下です。
- 加湿性能
- 給水のしやすさ
- メンテナンス性
1. 加湿性能
最も重要な基本性能です。
- 体調管理
-
私はアレルギー性鼻炎 (花粉症等) で、乾燥した空気が超苦手です。すぐ鼻や喉が痛くなります。ケア方法は色々あるものの、とにかく加湿が最優先なので、加湿性能を最重視します。
- 吹き抜け住宅と加湿量
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私の家には1~2階の吹き抜けがあり、その吹き抜けを含む空間全体が加湿対象です。必要な加湿量は、ダイニチのサイトの計算フォームが参考になります。
計算してみると、必要な加湿量は “1735ml/h” でした。
ただし、一部に和室 (部屋自体が吸湿しやすい) があったり、2階の吹き抜け部分の天井が2.5mより高かったりするので、必要な加湿量はさらに大きくなります。我が家では2,000ml/h以上を目安にしています。
大きな加湿量を確保できる機種は限られています。ダイニチのラインナップでは、加湿量の大きなパワフルモデルとして、1,200ml/h、1,800ml/h、2,400ml/h の3種類があります(後述)。
2. 給水のしやすさ
加湿器を動かすためには給水が必要です。
- 加湿器の使い心地は給水次第
-
加湿器の使い心地の半分くらいは、給水のしやすさで決まると言っても過言ではありません(個人の感想です)。
本記事で紹介するダイニチ HD-PN245 / HD-PC2400Gでは、給水タンクの総容量は12Lにもなるのですが、乾燥した季節に、それなりの設定湿度で8時間以上運転すれば、簡単にタンク内の水を使い切ってしまいます。具体的には、1,500mL/hで8時間加湿すると計12Lの水を消費するのでタンクの水をすべて消費することになります。
毎日給水をすることになれば、タンクが大き過ぎると持ち運びに苦労します。
そのため、給水タンクは持ち運びしやすいよう数L のものが2つに分かれている機種が良いでしょう。
あと、加湿器選びでなく住宅の間取りの話ですが、設置場所の近くに給水できる水道があると便利です。
地味な注意点として、 “タンクが大き過ぎて水道の蛇口に引っかかって水を注げない” といったことが無いよう、購入前にタンクの大きさや形状の確認をしておくと良いでしょう。
3. メンテナンス性
加湿器を使ったら、メンテナンスをしないといけません。
- メンテナンスの必要性
-
加湿器は、定期的に加湿フィルタ (気化フィルタ) のお手入れ等、色々なメンテナンスが必要です。面倒ですが必須です。
実際、これをサボるとフィルタに付着する水アカが増えて加湿性能が悪くなり、消耗品のフィルタ交換 (買い替え) のタイミングも早まってしまいます。ダイニチからは使い捨ての加湿フィルタも出てますが。
という訳で、できるだけメンテナンスしやすいものを選びたくなります。長くなるので詳細は後述します。
選び方
商品を選んでいきます。
必要スペック
前述の要件から必要なスペックをまとめると、以下です (我が家の場合)。
- 加湿量 2,000ml/h以上
- 給水タンク 数L × 2つ
- お手入れが必要な箇所は、細かい部品が少ない、着脱しやすい、洗いやすい
商品探し
家庭用の加湿器で上記の要件を満たせる機種は2つだけです。順にご紹介します。
ダイニチ HD-PN245 / HD-PC2400G
私が購入したのはダイニチのHD-243という2世代前(2018年)のモデルなのですが、本記事では最新モデルのHD-PN245 / HD-PC2400Gについて説明します。加湿性能については2世代前のモデルと最新モデルで同じです。
以下、HD-PN245 / HD-PC2400Gのスペック補足です。
- 加湿量2,400ml/h ハイブリッド式(温風気化+気化) ※後述
- 給水タンクは6L×2
- お手入れは許容範囲(主観) ※後述
パナソニック FE-KXP23
比較対象となる他社製品として、パナソニックのFE-KXP23があります (加湿量2,300ml/h)。
(画像:楽天市場)
パナソニック FE-KXP23
ダイニチ HD-243 を数年使ってみて
我が家では、2018年にダイニチ HD-243 (最新のHD-PN245 / HD-PC2400Gの2世代前のモデル) を購入し、毎シーズン使用しています。
概ね満足しています…というか、この加湿器に全面的に頼っており、かなりのヘビーユーザーです。
- 使い方
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- 自宅のリビングを含む吹き抜け空間の加湿用です。1階に設置しています (設置等についての補足事項は後述)。
- 使用するシーズンは、冬 (12月頃) ~春 (5月頃) の約6か月間です。春先も乾燥がツラいので使います。
- シーズン中は、毎日だいたい8~16時間程度運転させます (朝~夜は在宅時には運転)。就寝前には、翌朝に加湿できているよう “8時間後 or 6時間後に運転開始” の入タイマーをセットしておく流れです。
- 加湿効果
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- 加湿効果は、室温20℃~21℃くらいのときに、設定湿度 50%で湿度50%前後をキープできます。設定湿度60%だと湿度60%前後です。補助的に寝室や居間で小さな加湿器 (1,000ml/h程度) を使うこともあります。急ぎで加湿したいときは、一時的に設定湿度を70%にします。
- ハイブリッド式の利点として、静音性と加湿性能を両立しやすいと感じます。
- 個人差はありますが、私の鼻、喉のケアのための加湿としては十分な性能です。
- 悪い点
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- “温風気化式” の動作時はヒーターを使うので、それなりに電気代がかかっているはずです。
- ただ一応、ハイブリッド式なので、室内の湿度が低いときはヒーターを使用した “温風気化式” で動作し、設定湿度に近づくと消費電力が少ない “気化式” に切り替わる仕様です。また消費電力を抑えるecoモード (“気化式”だけで動作) もあるので、状況に応じて使えるようにはなっています。
- 私は静かに使いたいのでほぼ静音モードにしています (静かなので快適)。
家庭用最強クラスの加湿器のスペック比較
続いて、家庭用最強クラスの加湿器 2機種を比べてみます。
(先に結論) どっちが良い?
私の主観ですが、この本記事の作成時点では、
加湿性能とメンテナンス性で選ぶなら、ダイニチ HD-PN245 / HD-PC2400G
電気代や交換部品を含めたコスパで選ぶなら、パナソニック FE-KXP23
という印象です。
加湿量の異なるモデルのラインナップ
最も加湿量の大きいモデルの HD-PN245 / HD-PC2400G と FE-KXP23 を詳細に比較するのですが、同じシリーズには加湿量の異なるラインナップもあるので、簡単に確認しておきます。
ダイニチ PN TYPE / PC TYPE パワフルモデル
加湿量の大きなパワフルモデル、給水タンク容量はいずれも6L×2です。
(画像:楽天市場)
ラインナップは以下のとおりです。
HD-PC1500G | HD-PN185 HD-PC1800G | HD-PN245 HD-PC2400G | |
---|---|---|---|
最安値チェック | |||
最大加湿量(標準モード) | 1,500mL/h | 1,800mL/h | 2,400mL/h |
最大加湿量(静音モード) | 1,200mL/h | 1,200mL/h | 1,600mL/h |
最大加湿量(ecoモード) | 1,200mL/h | 1,500mL/h | 1,700mL/h |
適用床面積(木造和室) | 42m2(25畳)まで | 50m2(30畳)まで | 67m2(40畳)まで |
適用床面積(プレハブ洋室) | 69m2(42畳)まで | 82m2(50畳)まで | 110m2(67畳)まで |
※「木造和室」は木造住宅、「プレハブ洋室」は気密性の高いプレハブや鉄筋コンクリートマンション等の住宅のことです。
※上記リンクは、在庫状況等により該当の機種が表示されない場合があります。型番をご確認ください。
※最大加湿量が型番の数字に対応しています (赤字の箇所)。
加湿量が最も大きい2,400mlのHD-PN245 / HD-PC2400Gは、静音モードでの加湿量も高いのが地味な違いです(確認してないですが、搭載しているヒーターの数か性能が違うのかなと思ってます)。
パナソニック 大容量タイプ
こちらも同様に給水タンク容量は6L×2です。
ダイニチと異なり、加湿量2,000ml/hのモデルがあります。
(画像:楽天市場)
ラインナップは以下のとおりです。
最安値チェック | |||
定格加湿能力 | 1,500mL/h | 2,000mL/h | 2,300mL/h (ターボ時) |
適用床面積(木造和室) | 42m2(25畳)まで | 56m2(34畳)まで | 64m2(39畳)まで |
適用床面積(プレハブ洋室) | 69m2(42畳)まで | 92m2(56畳)まで | 106m2(64畳)まで |
※「木造和室」は木造住宅、「プレハブ洋室」は気密性の高いプレハブや鉄筋コンクリートマンション等の住宅のことです。
こちらも、モデル間のスペック差は主に加湿量です。
“静かモード”というモードがありますが加湿量は不明です(湿度40%を目指すモードのようです)。
基本スペック
続いて、最も加湿量の大きい2機種を比較していきます。まずは基本スペックから。
外観、リンク | 楽天市場Amazon | (画像:楽天市場) 楽天市場Amazon |
発売年 | 2023年 | 2017年 |
最安値 (2024年10月時点) | 5万円台 | 6万円台 |
加湿量 | 2,400ml/h | 2,300ml/h |
方式 | ハイブリッド式 (温熱気化+気化) | 気化式 |
給水タンク | 6L×2 | 6L×2 |
適用床面積(木造和室) | 67m2(40畳)まで | 64m2(39畳) |
適用床面積(プレハブ洋室) | 110m2(67畳)まで | 106m2(64畳) |
消費電力(最大) | 818W | 46W |
連続加湿時間 | 約5.0時間(※1) | 約5.2時間(※2) |
外形寸法(mm) | 410×450×348 | 560×280(+脚部25)×700 |
カタチ | 立方体に近い (転倒しづらい) | 縦長 (たぶん転倒注意) |
吹き出し口 | 上部 | 上部 |
質量 | 約9.6kg | 約16.1kg |
運転音(最大値) | 48dB | 44dB(ターボ時) |
運転音(静音時等) | 31dB (静音時:最大加湿量1,600ml/h) | 34dB (中運転時:定格加湿能力1,500ml/h) 27dB (“静かモード”時) |
安全装置 | 転倒自動停止装置、室温異常自動停止装置、等 | 転倒スイッチ、チャイルドロック、等 |
メンテナンス | (後述します) | (後述します) |
※1 連続加湿時間については、加湿量は室温20℃、湿度30%の場合(おそらくJEM1426相当)。数パターンのカタログ値のうち最小値を記載しています(おそらく最大加湿性能での運転時)。
※2 連続加湿時間については、JEM1426に基づく、室温20℃ 湿度30%の場合。
- ダイニチ HD-PN245 / HD-PC2400G
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ハイブリッド式の安定した加湿性能を有し、静音モードでもしっかり加湿できます。
本体価格は若干安いです。
気化式のみのパナソニック FE-KXP23に比べ、温熱気化による加湿ができるため、消費電力が高いです。
形状が立方体に近く転倒しづらいので、小さな子どもや高齢者、ペットのいる家庭にも設置しやすいかと思います。
- パナソニック FE-KXP23
-
加湿量に対して圧倒的に消費電力が低いです。気化式でここまでの加湿量は驚きです。
本体価格は若干高いですが、電気代を含めたコスパを重視すると、FE-KXP23一択でしょう。
また吹き出し口が高い位置にあり、床置きでも効率よく加湿できそうです。
ナノイーについてはスルーします。
なお、形状が縦長なので、小さな子どもや高齢者、ペットのいる家庭では注意が必要かと思います。
メンテナンス (加湿フィルター)
お手入れは色々ありますが、加湿フィルターとその他に分けて記載します。