【ライセンス解釈】Windows11へのアップグレードパス(図解)
Windows10 PCは、Windows11に無償アップグレード可能です。
一方で、まだWindows8.1 PCをお持ちの方も少なくないと思います。
今回、Windows8.1 PCも含めてWindows11へのアップグレードに関するライセンスの扱いを整理してみました。
本記事は、Windows11へのアップグレードパスについてまとめたものです。
ライセンスを正しく理解、使用するための情報です。
基本
前提
本記事の内容は、2022年12月時点のものです。
本記事では、ライセンスの扱いを中心に記載しますので、以下については省略しています。
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Windows11のシステム要件(Microsoftのページ)
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Windows11へのアップグレード手順(Microsoftのページ等、情報は多いです)
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エディションのアップグレード(HomeからPro等)
本記事では、同じエディションでのアップグレード(HomeからHome、ProからPro)を想定していますが、そのエディションのライセンスを購入すればエディションのアップグレードが可能です。
なお、本記事における”アップグレード可能”という表現は、”ライセンスの扱いとしてWindows11にアップグレード可能”という意味です。
Windows11のシステム要件を満たすかどうかについては別途確認が必要です。
アップグレードパス
パッと見て分かるよう図にまとめました。
Windows10 PCは無償アップグレード対象
Windows10からWindows11に直接アップグレードするパスです。
Windows10のPCは、無償でWindows11にアップグレード可能です。
Windows10からWindows11に直接アップグレード
Windows 10 のユーザーは、無料アップグレードの対象となっています。
…
無料でアップグレードできる期間はいつまで?
対象となるシステムに対する無料アップグレードに特定の終了日は設けていません。しかし、Microsoft は無料アップグレードに対するサポートをいずれ終了する権利を留保します。この終了日が 2022 年 10 月 5 日より前になることはありません。
Windows 11 無償アップグレード方法や条件を解説より
無償アップグレード期間はいずれ終了する可能性がありますが、具体的な終了予定日が決まっている訳ではありません(2022年12月時点)。
Windows8.1 PCのアップグレードパスは2種類
以下の2通りのアップグレードパスがあります。
- 直接Windows11にアップグレード
- Windows10を経由しアップグレード
それぞれ説明します。
ただし、Windows8.1 PCはそれなりに古いはずなので、Windows11のシステム要件を満たさない可能性が高いです(詳細は後述)。
Windows 8.1以前を実行している場合、または PC がWindows 11 を実行するための最小システム要件を満たしていない場合は、新しい Windows 11 デバイスへの移行を検討してください。
Windows 11 のアップグレードの準備より
直接Windows11にアップグレード:無償アップグレードの対象外
Windows8.1からWindows11に直接アップグレードするパスです。
Windows8.1 PCは、無償でWindows11に直接アップグレードすることができません。
別途、Windows11を利用可能なライセンスを用意(無ければ購入)することでアップグレードできます。
Windows 10 または Windows 11 にアップグレードするための無償オプションはありますか?
Windows 8.1 を Windows 10 または Windows 11 にアップグレードするための無償オプションは現在提供していません。
Windows 7 と Windows 8.1 のサポート終了より
ライセンスを用意したとして、Windows8.1から直接アップグレードする方法は、インストールメディアを使用した新規インストールが必要そうです。
試していないので分かりませんが、ディスクをフォーマットせずインストールすればインストール前のデータはWindows.oldに残る気がします。ただ、データを別途バックアップした上でクリーンインストール(ディスクをフォーマット)した方がスッキリしそうです。
Windows10を経由しアップグレード:条件を満たせば無償
いったんWindows10にアップグレード後、Windows11に無償アップグレードするパスです。2段階です。
1段階目のアップグレードは、Windows8.1からWindows10へのアップグレードです。
この1段階目のアップグレードが無償となる条件は、以下のみです(この条件を満たすWindows8.1 PCはあまり無いでしょうが)。
- 無償アップグレードが可能な期間である2015年7月29日~2016年7月29日の間に、Windows10へのアップグレードを一度でも実施済みのPCであること
この条件を満たさないPCをWindows 10にアップグレードする場合、ライセンスを正規に用意(無ければ有償で購入)する必要性があります。
無償、有償に関わらずWindows10にアップグレードできた場合には、その後、2段階目のアップグレードとして、前述のようにWindows11に無償アップグレードが可能です。
1段階目のWindows8.1からWindows10へのアップグレードに関するライセンス解釈の詳細については、以下の記事にまとめてあります。
詳細
Windows8.1 PCから無償アップグレードできない場合の選択肢
Windows11へのアップグレードパスは上記で説明したとおりです。
Windows8.1 PC(やそれ以前のPC)をWindows11に無償アップグレードできない場合、以下のような選択肢があります。
※上から簡単な順
- 選択肢1:Windows11 PCを買う
- 選択肢2:Windows10 PCを買う(格安)
- 選択肢3:ライセンスを用意(購入)しWindows11にアップグレードする(やってみてダメならWindows10を使う)
選択肢1:Windows11 PCを買う
ここまで読んで頂き、ライセンスのことに手間をかけたくないと思われた方には、PCの買い直しが良いかと思います。
「これはアリ」と思ったノートPC
以下の記事で、個人的に「これはアリ」と思ったノートPCについて随時更新しています。
売れ筋ランキング等
以下は、各種のランキングです。
中古PCはシステム要件に注意が要るため、迷う場合は新品が無難です。
以下の記事でWindows11の中古PCを選ぶ際の注意点についてまとめてあります。
選択肢2:Windows10 PCを買う(格安)
中古のWindows10 PCを購入するという選択肢です。
通常のPC利用であれば、Windows10でも問題無いでしょう。
Windows11リリースに伴い、1世代前のOSになったWindows10の中古PCは、安価に購入しやすいはずです。
Windows10のHomeやProは2025年10月14日までサポートされるので、それまでの期間の費用対効果に納得がいけば問題ありません。
ちなみに、この選択肢は、”今は節約しつつ、2024年頃に次期Windows(Windows12)がリリースされたら新品PCを買う”という流れにもつながります。
※詳細は別記事にまとめますが、Windows12がリリースされるかどうか、またその時期については未確定です(2022年12月時点)。
選択肢3:ライセンスを用意(購入)しWindows11にアップグレードする(やってみてダメならWindows10を使う)
やってみる系の選択肢です。
ライセンスを用意できたら、インストールメディアを使用し、データをバックアップした上でクリーンインストール(ディスクをフォーマット)すると良いでしょう。
DSP版ライセンスであれば、ダウングレード権があるのでWindows11、Windows10の両方のインストールを正規に試せます。
(ただし、DSP版ライセンスは他のPCにライセンスを移管することはできません)
ちなみに、この選択肢も、”今は節約しつつ、2024年頃に次期Windows(Windows12)がリリースされたら新品PCを買う”という流れにもつながります。
※詳細は別記事にまとめますが、Windows12がリリースされるかどうか、またその時期については未確定です(2022年12月時点)。
まずシステム要件
対象のPCがWindows11のシステム要件を満たしているか確認する必要性があります。
古いPCに対するWindows11のシステム要件のチェックについては、以下の記事にまとめてあります。
一応、Windows10のシステム要件もありますが、さすがにこれを満たさないPCはほぼ無いでしょう。
次にWindows11/10のライセンス用意
個人が購入可能なWindows 10ライセンスは、基本的にDSP版のみです。Windows 10のリテール版についての補足事項は後述します。
エディション | リテール版 | DSP版 |
---|---|---|
Home 19,360円 (MSストア) | 15,260円 (楽天市場) 13,000円 (Amazon) | 17,700円 (楽天市場) 12,980円 (Amazon) 8,480円 (Amazon格安)※ |
Pro 28,380円 (MSストア) | 23,980円 (楽天市場) 19,000円 (Amazon) | 21,000円 (楽天市場) 14,800円 (Amazon) 8,980円 (Amazon格安)※ |
(補足事項)
・※マークの”Amazon格安”の商品は、おそらくハードウェアの同梱すらされていないような気がするDSP版。ライセンス上、ハードウェアとセット売りでなくても問題が無い理由をご存じの方や確認された方がいらっしゃれば教えていただけますと幸い(当サイトのお問い合わせページ、X公式アカウント)。
・表中の金額は、2024年6月時点の税込価格。Amazonは送料込み、楽天市場の送料はショップにより異なる。
・リテール版 (パッケージ版) の Windows11 は、Windows10 へのダウングレードは不可 (定価相当の価格として比較のため掲載)。
・MSストアで販売されているものもリテール版と同等品のためダウングレード不可。
・Windows10 のリテール版を入手する方法は、基本的に無し。たまたま在庫が残っている新品か、中古品を購入すれば可 (不正品に注意)。Microsoft ストアによる Windows10 の販売は2023年1月31日に販売終了済。
- DSP版
- リテール版 (MSストアで売られているWindowsライセンスもこれ)
-
- 他のPCへのライセンス移管が可能
- MSストアは割高だが間違いなく正規品、またダウンロード版があるのですぐに使用可
- その他
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- よく分からない場合は、最初からWindowsがインストールされた新品のPC (OEM版) が無難
私の場合は、、、
上記のDSP版ライセンス、12,400円(Amazon)のものを購入し、PCを再セットアップしました。その際の記事は以下です。
まとめ
今回、Windows10 PCやWindows8.1 PCからWindows11へのアップグレードに関するライセンスの扱いを整理してみました。
参考情報、関連記事等
- 古いPC、中古PCのこと
- Windowsライセンスのルールのこと
- Windowsライセンスの実装のこと