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【ライセンス解釈】Windows7/8.1からWindows10への無償アップグレード

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ネットでWindows7や8.1からWindows10へのアップグレードについて検索すると、Microsoft社が認める条件を正確に記載せず”無償アップグレードできる”と説明する記事もあるようです。

そのあたりの条件や無償アップグレードキャンペーンの経緯について調べてみました。
本記事では、ライセンスを正しく理解、使用するための情報をまとめます。

調べるきっかけは、2014年購入の私物PCがWindows8.1のままだったのでWindows10にアップグレードしたことでした(Windows11のシステム要件は満たせませんでした…)。

※Windows 8.1のサポートが2023年1月10日に終了しました。
※Windows 8.1のサポートが2023年1月10日に終了しました。

本記事の内容は、個人的な調査結果や経験、推測、感想に基づいたものです。
正確かどうか、最新かどうかについては、公式情報等をご確認ください。

目次

基本

Windows10への無償アップグレード期間は終了済み

Windows7あるいはWindows8.1からWindows10への無償アップグレードが可能な期間は2016年7月29日(※)に終了しました。
それ以降、Windows10への無償アップグレードは認められていません。

Windows 10 を USB ドライブにダウンロード済みで、まだデバイスをアップグレードしていない場合でも、無償アップグレードを利用できますか?

すべてのアップグレードは、UTC-10 (ハワイ標準時) 2016 年 7 月 29 日の午後 11 時 59 分までに完了し、”ようこそ” 画面が表示されている必要があります。この時間は、世界各地に一様に適用されます。

Windows 10 へのアップグレード:よくあるご質問より

※ちなみに、ハワイ標準時(UTC-10)の2016年7月29日 午後11時59分は、日本標準時(UTC+9)では2016年7月30日 午後18時59分のこと

認められていない無償アップグレード手順も

ネットで検索するとWindows10への無償アップグレード手順が見つかります。

しかし、その手順の中には、Microsoft社によって無償アップグレードが認められる条件を正確に記載していないものもあるようです。

システムの動作上、ライセンス認証エラーなくアップグレードができる場合があるというだけで、別途ライセンス購入が必要かどうかについては言及されていない記事もあるということです。

無償アップグレードが認められる条件

Microsoft社によって無償アップグレードが認められる条件は以下です。

無償アップグレードが可能な期間である2015年7月29日~2016年7月29日の間に、Windows10へのアップグレードを一度でも実施済みのPCについては、2016年7月29日を過ぎた後もWindows10を無償で利用可能です。

これ以外に、無償アップグレードが可能な条件は見当たりません。

条件を満たしていないPCでWindows 10を使用したい場合は、Windows 10のライセンスを正規に用意(無ければ購入)する必要性があります。

なお、既にPCをWindows10にアップグレードしたものの、必要なライセンスを用意していないという場合には、今からでもライセンスを用意すべきでしょう。

“ライセンスの用意”とは?

Windows10を使用するPC用に、Windows10の正規ライセンスを確保するということです。
PC 1台に対してライセンスが1つ必要です。

例えば、買ったときからWindowsがインストール済みのPCをお使いの方が多いかと思います。それは、PC本体とWindowsのライセンスがセットになったものです(OEM版)。

そのPCのWindowsのバージョンが7や8.1である場合、Windows10を正規に使用できるライセンスはありません(確保できていません)。
※前述の無償アップグレード可能な条件を満たすPCであれば、Windows10を使用可能です。

この場合、そのPC用にWindows 10のライセンスを単品で購入すれば、”ライセンスを用意”できたことになります。

あるいは、たまたま、どのPCにも使われず余ったままのWindows 10ライセンス(購入してあったリテール版等)をお持ちなら、それを使っても”ライセンスを用意”できたことになります。

Windows 10のライセンス購入方法

個人が購入可能なWindows 10ライセンスは、基本的にDSP版のみです。Windows 10のリテール版についての補足事項は後述します。

本記事の作成後も、ありがたいことにそれなりにアクセスいただいているようなので、掲載してある商品等はたまに見直ししています。よろしければご参考ください。

エディションリテール版DSP版

Home
19,360円 (MSストア)

15,260円 (楽天市場)
13,000円 (Amazon)

17,700円 (楽天市場)
12,980円 (Amazon)
8,480円 (Amazon格安)※

Pro
28,380円 (MSストア)

23,980円 (楽天市場)
19,000円 (Amazon)

21,000円 (楽天市場)
14,800円 (Amazon)
8,980円 (Amazon格安)※

(補足事項)
・※マークの”Amazon格安”の商品は、おそらくハードウェアの同梱すらされていないような気がするDSP版。ライセンス上、ハードウェアとセット売りでなくても問題が無い理由をご存じの方や確認された方がいらっしゃれば教えていただけますと幸い(当サイトのお問い合わせページX公式アカウント)。
・表中の金額は、2024年6月時点の税込価格。Amazonは送料込み、楽天市場の送料はショップにより異なる。
・リテール版 (パッケージ版) の Windows11 は、Windows10 へのダウングレードは不可 (定価相当の価格として比較のため掲載)。
・MSストアで販売されているものもリテール版と同等品のためダウングレード不可。
・Windows10 のリテール版を入手する方法は、基本的に無し。たまたま在庫が残っている新品か、中古品を購入すれば可 (不正品に注意)。Microsoft ストアによる Windows10 の販売は2023年1月31日に販売終了済。

Windowsライセンスの選び方のポイント
DSP版
  • Windows11 ライセンスを Windows 10 にダウングレードして利用可
  • 1台のPCにのみインストール可能、他のPCへのライセンス移管が不可
  • Windowsのインストールメディア (USB等) を自分で用意するくらいの知識は必要
  • DSP版の価格は販売者ごとに異なる (掲載しているAmazonの商品リンクはほぼ最安&私が実際に購入したNewLife NewDesingというストアのもの。最近、別ストアでさらに安いHomeProも)
リテール版 (MSストアで売られているWindowsライセンスもこれ)
  • 他のPCへのライセンス移管が可能
  • MSストアは割高だが間違いなく正規品、またダウンロード版があるのですぐに使用可
その他

私の場合はDSP版で再セットアップ

上記のDSP版ライセンス、12,400円 (Amazon) (当時の価格) のものを購入し、PCを再セットアップしました。その際の記事は以下です。

スペック見直し (メモリ増設やHDD→SSD交換) については、以下の記事にまとめてあります。

やっぱり面倒な場合はPCごと買い直す?

ここまで読んで頂き、ライセンスや再セットアップのことに手間をかけたくないと思われた方は、PCの買い直しを検討されても良いでしょう。ライセンスを別途購入する必要はありません。

「これはアリ」と思ったノートPC

以下の記事で、個人的に「これはアリ」と思ったノートPCについて随時更新しています。

売れ筋ランキング等

以下は、各種のランキングです。

💻ノートPC ランキング(Amazon)
💻Amazon整備済み品 ランキング(Amazon)
↑保証付きの再生品、評価も比較的◎
💻ノートPC週間ランキング(楽天市場)
💻約10,000円~Windows10 PC(Amazon)

中古PCはシステム要件に注意が要るため、迷う場合は新品が無難です。
以下の記事でWindows11の中古PCを選ぶ際の注意点についてまとめてあります。

詳細

条件を満たしていればWindows10再インストールも可

補足として、前述の条件を満たしているPCであれば、必要に応じWindows10の再インストールも可能です。

PC に Windows 10 を再インストールするにはどうすればよいですか?

Windows 10 にアップグレードした後は、同じデバイスで再インストールやクリーン インストールを実行できます。 同じハードウェアで再び Windows 10 のライセンス認証を行うために、プロダクト キーは必要ありません。 Windows 10 のインストール メディアを作成する方法について詳しくは、「Microsoft ソフトウェア ダウンロード Web サイト」をご覧ください。
Windows 10 へのアップグレード:よくあるご質問より

Microsoftコミュニティの見解

Microsoftコミュニティに、当時のMicrosoft従業員(Microsoft エージェント)による見解が掲載されています。

Windows 7 / 8.1 のプロダクトキーを使用して Windows 10 への無償アップグレードは、正規の Windows 10 ライセンスを持つユーザーのためのアップグレードパスです。
現在Windows10への無償アップグレード期間は終了しておりますが、正規の Windows 10 ライセンスがないにもかかわらず、技術的に無償で Windows 10 がインストールできてしまうという報告は確認をしております。
このような状況で製品をお使いいただくかはお客様個々のご判断になります。

Windows 7 から Windows 10 にアップグレードする場合、無償アップグレード期間に一度も Windows 10 にアップグレードをしていない場合には、Windows 10 のソフトを購入していただく必要があります。

Windows 10 への無償アップグレードに関する投稿についてより

“このような状況で製品をお使いいただくかはお客様個々のご判断になります。”という表現が何とも言えません。
“ライセンス違反”といった明確な言葉が使われていません。

またコミュニティ内で”Windows 10 への無償アップグレードできる”という旨の投稿があった場合、以下のような注釈により上記見解へのリンクが書き足される形で、注意喚起されています。

管理者からの指示による引用元表示:
Windows 10 への無償アップグレードに関する投稿について

例:Windows8.1から10にアップグレードの時のプロダクトキーについて

上記URLに“Windows 8.1 からの場合も同じです。”という記載があるので、Windows7、Windows8.1の両方について、”Windows 10 にアップグレードする場合、無償アップグレード期間に一度も Windows 10 にアップグレードをしていない場合には、Windows 10 のソフトを購入していただく必要があります”と読み取れます。

コミュニティの場としては、上記の形で収拾したということでしょう。

ライセンス認証専用窓口の見解

私自身、ライセンス認証専用窓口に問い合わせてみましたが、上記のMicrosoftコミュニティ見解と同様、“無償アップグレード期間は終了済みなので、 Windows10へのアップグレードについては、無償アップグレード期間に一度もWindows10にアップグレードしていない場合には、Windows10を購入する必要がある”という回答が得られました。

余談

余談1

Windows7/8.1からのアップグレードインストールにより”技術的に無償でWindows10がインストールできてしまう動作”であることは事実のようなので、この点について個人的な理解と感想を記載しておきます(勝手な推測です)。

  • アップグレード時には、アップグレード前に使用していたプロダクトキーによるライセンス認証(OEMのWindows PCの場合はOA3 DPKによる認証)が実行されると思われる。

    • その際、アップグレード前(Windows 7/8.1)のプロダクトキーが、Windows 10のライセンス認証にも使用できてしまう。
      • プロダクトキー(OA3 DPK含めて)がWindowsのバージョンを区別しないという情報を目にしたことは無いので、Microsoftの認証サーバ側で、このケースに該当するライセンス認証を拒否するよう設定すれば良いのでは。
      • 無償アップグレード期間(キャンペーン)に際し、当時Microsoftの認証サーバ側で、このケースに該当するライセンス認証が成功するよう設定したと仮定したら、何らかの理由でその設定を解除することができなくなっているかも。
    • (なお、デジタルライセンス認証はWindows 10以降の実装なのでアップグレード時点のライセンス認証とは関係無さそう)
  • 一方で、無償アップグレード期間に一度でもアップグレードしたPCにWindows 10をインストールすることは認められている。

    • 一度Windows 10にアップグレードした際にライセンス認証済みであれば、デジタルライセンスを取得できている(はず)。
    • デジタルライセンス取得後にWindows 10を再インストールする分には、インターネット接続するだけでプロダクトキーを入力せずにライセンス認証が可能。
    • そのPCが本当に無償アップグレード期間にアップグレードしたPCかどうかを判別する方法としては、このデジタルライセンスが挙げられる。
      • ただ何らか不都合がありライセンス認証窓口に問合せて対処してもらう場合に、そのPCのデジタルライセンスを窓口に識別できるよう伝えることができるのかは不明(デジタルID?)。

この動作が問題だとしても、Microsoftが追加で技術的に対処したり、規制し直したりすることは無いと思います。
Windows 10自体、じきサポート終了予定(2025年)です。

(後日追記) …と思っていたら、2023年9月になってアナウンスがあり、”Windows 10 への 無償アップグレードは2016年7月29日に終了した”、”Windows 7 / 8 からのアップグレードパスも無くなった” と説明されています。アップグレード終了から7年越しのアナウンスですね。実機でアップグレードできなくなっているのかどうかは分かりませんが、いずれにせよライセンスが無ければ必要です。

なお、Microsoftコミュニティの見解で”ライセンス違反”という表現が使われていない点からは、追加の対処や規制をしないままだとしてもユーザ等からの批判を最小限に抑えられる方針が採用されたのだと理解しました。
Windows7/8.1からのアップグレードに際し、Windows10を使用可能なライセンスをきちんと購入したユーザにとっては、不公平や不満足を感じることになるかもしれませんが。

余談2

あと、OEM版のPCで、Windows10からWindows7や8.1に正規にダウングレードされたPC(もともとWindows10)については、Windows10を使用可能です。その判別ができる方はおそらくこの記事を読んでいないと思いますが、一応ここに余談として記載しておきます。

まとめ

Windows7/8.1からWindows10への無償アップグレードについてまとめてみました。

Windows10のサポート終了日は2025年10月14日です。

Windows10のライセンス購入でその場をしのいでWindows12(仮)のリリースを待つか、Windows11のPCを購入するか、といったところですね。

本記事の作成後も、ありがたいことにそれなりにアクセスいただいているようなので、掲載してある商品等はたまに見直ししています。よろしければご参考ください。

エディションリテール版DSP版

Home
19,360円 (MSストア)

15,260円 (楽天市場)
13,000円 (Amazon)

17,700円 (楽天市場)
12,980円 (Amazon)
8,480円 (Amazon格安)※

Pro
28,380円 (MSストア)

23,980円 (楽天市場)
19,000円 (Amazon)

21,000円 (楽天市場)
14,800円 (Amazon)
8,980円 (Amazon格安)※

(補足事項)
・※マークの”Amazon格安”の商品は、おそらくハードウェアの同梱すらされていないような気がするDSP版。ライセンス上、ハードウェアとセット売りでなくても問題が無い理由をご存じの方や確認された方がいらっしゃれば教えていただけますと幸い(当サイトのお問い合わせページX公式アカウント)。
・表中の金額は、2024年6月時点の税込価格。Amazonは送料込み、楽天市場の送料はショップにより異なる。
・リテール版 (パッケージ版) の Windows11 は、Windows10 へのダウングレードは不可 (定価相当の価格として比較のため掲載)。
・MSストアで販売されているものもリテール版と同等品のためダウングレード不可。
・Windows10 のリテール版を入手する方法は、基本的に無し。たまたま在庫が残っている新品か、中古品を購入すれば可 (不正品に注意)。Microsoft ストアによる Windows10 の販売は2023年1月31日に販売終了済。

Windowsライセンスの選び方のポイント
DSP版
  • Windows11 ライセンスを Windows 10 にダウングレードして利用可
  • 1台のPCにのみインストール可能、他のPCへのライセンス移管が不可
  • Windowsのインストールメディア (USB等) を自分で用意するくらいの知識は必要
  • DSP版の価格は販売者ごとに異なる (掲載しているAmazonの商品リンクはほぼ最安&私が実際に購入したNewLife NewDesingというストアのもの。最近、別ストアでさらに安いHomeProも)
リテール版 (MSストアで売られているWindowsライセンスもこれ)
  • 他のPCへのライセンス移管が可能
  • MSストアは割高だが間違いなく正規品、またダウンロード版があるのですぐに使用可
その他

参考

  • マイクロソフトソフトウェアライセンス条項からの引用
    “ライセンス認証が正常に行われても、本ソフトウェアが正規のものであること、または適切にライセンスされていることは確認されていません。”
    Windows上でライセンス認証成功したとしても、ライセンスが正規なものであることを保証するという意味ではない。
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