2025年4月末のLINE Payサービス終了とPayPay
2025年4月末のLINE Payサービス終了に関するお知らせが発表されました。
まだ先の話ではありますが、国内登録者数4,400万人超 (2024年5月時点) のサービスということで、それなりに反響は大きいでしょう。今後のPayPay(とその経済圏)の動向も気になるところ。
本記事で、概要と個人的な考察をさっとまとめておきます。
LINEヤフーとLINE Payからのお知らせ
2024年6月13日、LINEヤフー株式会社とLINE Pay株式会社から、LINE Payサービス終了に関するお知らせが発表されました。
お知らせの要約
- 終了するサービス
-
LINE Pay、およびその関連サービス
- サービス終了の日時
-
2025年4月30日
※サービスごとに終了日は異なり、”2025年4月下旬”のものが多い (詳細は後述)
- サービス終了後の影響
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LINE Payでの支払い等、すべてのサービスを利用不可
公式ページ
以下2つのページで案内されています。
サービスごとの終了日抜粋
2024年6月13日時点のお知らせ内容から、三井住友カードユーザの私が個人的に重要だと思うサービス終了日だけを抜粋しておきます。詳細は前述の公式ページをご覧ください。
サービス | 終了日 |
---|---|
コード支払い、請求書支払い | 2025年4月下旬 |
チャージ&ペイ | 2025年4月下旬 |
LINE Payアプリ (※1) | 2024年11月下旬 |
LINEクレカ (※2) | 2025年4月下旬以降も、カードの有効期限までは利用可 |
(※1) LINE Payアプリ終了後も、LINEアプリ内のLINE Pay機能は使えると思われる。
(※2) Visa LINE Payクレジットカード(LINEクレカ)/Visa LINE Payクレジットカード(P+)のサービス
とりあえず2025年4月ですね。
影響
PayPayとは少し違ったサービスを提供していたLINE Payですが、サービス終了に伴い、以下のような影響があります。
三井住友カードユーザのチャージ&ペイ
本記事の作成時点で、私はLINE Payに三井住友カードを登録してチャージ&ペイを利用していますが、サービス終了に伴い、このような使い方ができなくなります。対策は今後考えます。
LINE Payの利用目的は以下の2点です。
- PayPayの代わりとして便利
- 請求書払いに便利
この使い方については、以下の記事にまとめてあります。
LINEクレカユーザ
例えば、LINEクレカ(P+)のユーザにとっては、毎月10,000円までの決済に対する5%還元を利用できなくなります。この特典は活用されている方も多いかと思います。
LINE Pay残高チャージユーザ
残高チャージや送金等のサービスも利用できなくなります。
対策
私としては、以下について対策を検討予定です。
PayPayの代わり (対策不要かも)
最近では、”キャッシュレス決済はPayPayのみ可” というお店も減ってきたので、2025年1月にPayPayの他社クレカが利用不可になっても、楽天ペイを引き続き使えていれば、なんとかなりそうな気がします。
プチ楽天経済圏の存続に期待。
請求書払い
請求書払いではLINE Payの使い勝手は良かったので、ちょっと困りますね…。
動向を様子見しつつ、別の方法を検討したいと思います。
三井住友カード (SMFG、むしろVisa?)には、真剣に検討して欲しいところですが…。
考察
ここからは個人的な考察です。
PayPayの他社クレカ利用の再延期もワンチャン…?
PayPay側は、予定通り2025年1月に他社クレカによる支払いを不可にできるだけの勝算を持っているのでしょうか。
コード決済では高いシェアを誇るPayPayですが、経済圏全体として優位と言える訳でもありません。他社クレカの登録をOKとしている楽天ペイ、クレカの手数料を引き下げた三井住友カード等、包囲網もあります。
ということで、PayPay他社クレカ利用の再延期もワンチャンあるのかもしれません。もちろん勝手な想像です。
PayPayとPayPayカードによる最高の体験とは
ちなみに、PayPayとしては、2025年1月までに「PayPay」と「PayPayカード」をご利用いただくユーザーにとって最高の体験を提供予定らしいので、このあたりは引き続き様子見します。
2025年1月までの1年半は、引き続きユーザーのご意見も取り入れ、「PayPay」と「PayPayカード」をご利用いただくユーザーにとって最高の体験を提供するため、私たちが提供するサービスを徹底的に磨き込む期間にします。
出典:一部クレジットカードの新規登録および利用停止の見直しについて – PayPayからのお知らせ
事業終了、残高移行のみ、三井住友カードとの提携も消滅
“PayPayが使えるならLINE Payも使える” という構図を終わらせる判断ですね。
特に、LINE PayやLINEクレカの利用者が増えると、LINEクレカの発行や三井住友カードVisaブランドでLINE Payとの連携をしている三井住友カードにとってメリットがあるはずです。これはLINEヤフーにとって嬉しくないですよね、収益構造として。
個人的には、LINE Payには中立的なポジションを期待し、三井住友カードVisaブランドとの連携を続けてほしかったのですが…叶わず。
一応、PayPayとLINE Payの統合や、LINE Payのブランド継続の有無については、検討されたはずです。ただ、下手にLINE Payの統合や継続を選んでしまうと、LINEクレカ等を含めLINE Pay側のサービスの縮小をした際に、また批判も生じるでしょうから、やはり事業終了がスッキリします。
LINEヤフー統合もありましたが、LINE Payについてはなんやかんやで最終的に事業終了するしかなかったのだと、以下の行間 (全然書いてないですが) から、私はそのように思いました。
このたび、「LINE Pay」を取り巻く環境の変化やLINEヤフーグループとしての最適な経営資源の配分などを検討した結果、国内の送金・決済サービス領域は「PayPay」に一本化し、国内における「LINE Pay」サービスを終了することとしました。なお、両社の提供サービスが重複するため、LINE PayからPayPay株式会社への事業譲渡は行わず、希望者への残高移行のみを実施予定です。また、一部事業についてはLINEヤフーに継承します。
出典:日本国内における「LINE Pay」サービス終了に関するお知らせ|LINEヤフー株式会社
(後日追記) PayPayカードのその後
いくつかPayPayカードに関する記事を作成したので、もしよろしければご覧ください。
まとめ
2024年6月13日、2025年4月末のLINE Payサービス終了に関するお知らせが発表されました。
まだ先の話ではありますが、国内登録者数4,400万人超 (2024年5月時点) のサービスということで、それなりに反響は大きいでしょう。今後のPayPay(とその経済圏)の動向も気になるところ。
本記事で、概要と個人的な考察をさっとまとめてみました。