Windowsのライセンス条項の探し方と版数ごとの差分
Windows OSのライセンス条項について調べてみた際、例(?)によって最新版の条項にスムーズに辿り着けませんでした。
本記事は、Windowsのライセンス条項の探し方と版数ごとの差分をまとめるものです。
対象は、今回調べたWindows 10のライセンス条項ですが、Windows 11でも同様と思われます。
基本
正式な文書タイトル
本記事で説明するものは、”マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項 Windows オペレーティング システム”というタイトルの文書です。
本記事では以降、簡単に”ライセンス条項”と記載する場合があります。
Windowsのライセンス条項の探し方
ライセンス条項の最終更新の日付が新しい順に記載していきます。
(2022年11月時点)
C:\Windows\System32\ja-jp\Licenses
配下(2021年6月版)
Windows 10(22H2)のPC上で確認した結果です。
今回調べた限り、これが一番新しそうです。
システムフォルダ配下のファイルなので、直接参照するためのファイルではなさそうです。
C:\Windows\System32\ja-jp\Licenses
配下に、ライセンス形態ごとのフォルダがあり、それぞれに”license.rtf”があります。
この”license.rtf”が、ライセンス条項です。
-
_Default
フォルダ
リテール版(パッケージ版)向け -
OEM
フォルダ
OEM版向け -
Volume
フォルダ
ボリュームライセンス版向け
(おそらくボリュームライセンス適用済みのWindowsにのみ存在)
詳細は後述しますが、最近の版数ではライセンス形態に関わらずライセンス条項の内容が統一されたようなので、各フォルダにあるライセンス条項は同一ファイルです。
ja-jp
の部分については、他の各言語のフォルダがあります。例えばen-US
フォルダには、英語のライセンス条項が格納されています。他の言語についてはフォルダが空のようなので、その言語をインストールした際に格納されると思われます。
システム
の詳細情報
から(2018年6月版)
Windows 10(22H2)のPC上で確認した結果です。
WindowsのUI上、非常に分かりやすい位置にあります。
スタートボタンを右クリック→システム
→マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項を読む
にて確認できます。
(あるいは設定
→システム
→詳細情報
)
Windowsの正式なUIから表示しているにも関わらず、前述のC:\Windows\System32\ja-jp\Licenses
配下のものより日付が古いです。
なぜでしょう。
“Microsoft ライセンス条項”のページ(2016年12月版)
とても”正式感”のあるページですが、Windows 10で検索すると古いものが表示されるようです。
なぜでしょう。
Windows 10に関しては、以下の2種類のライセンス条項を確認できます。
OEM版のWindowsのライセンス条項
(“エンド ユーザー向けのパッケージ ソフトウェアとして店舗から、またはマイクロソフトから直接取得”にて検索)
リテール版のWindowsのライセンス条項
(“コンピューター製造業者から取得したお客様のコンピューターにプレインストール済み”にて検索)
OEM版向けとリテール版向け、2種類のライセンス条項があります。
ちなみにこれらの差分は、主に品質保証規定に関する部分です。
なお、Windows 11で検索すると、ちゃんと最新の2021年6月版が表示されます。
その他
-
Windows OSのインストール時
確かにWindowsのインストール時、ライセンス条項は表示されます。
ただし、じっくり読んだり、差分を比較するには不向きです。 以下のサイトは、ボリュームライセンスや包括契約向け
- 製品条項
リンクを辿っていくと、Windows デスクトップ オペレーティング システムといったページがありますが、基本的にボリュームライセンスに関する情報が掲載されています。
- 製品条項
詳細
版数ごとのライセンス条項の差分等
さっと比較した程度ですが、版数ごとの差分について記載しておきます。
特に深い意味はありません。
2018年6月版 → 2021年6月版
-
この2021年6月版は、Windows 11のリリース(2021年10月)に先立ち改版されたものかもしれません。
-
このライセンス条項では、それ以前のものと違い、特定のWindowsバージョンについて言及が無い書き方になっています(ダウングレード権のあたり)。
-
一部、ライセンスの”譲渡”が”移転”という言葉に一部変わっています。ただ統一はされていません。
2016年12月版 → 2018年6月版
-
2018年6月版は、何を契機に改版されたものか不明です。
このライセンス条項では、OEM版とリテール版の書き分けが無くなっています(従来の”品質保証規定”あたり)。
- 細かく確認していませんが、ライセンス形態間で統一されたのではないでしょうか。
2016年12月版
版数間の差分ではないですが、以下のような内容です。
- 2016年12月版は、OEM版向けとリテール版向け、2種類のライセンス条項があります。
ちなみにこれらの差分は、主に品質保証規定に関する部分です。
まとめ
本記事では、Windowsのライセンス条項の探し方と版数ごとの差分をまとめてみました。
- 古いPC、中古PCのこと
- Windowsライセンスのルールのこと
- Windowsライセンスの実装のこと