#3 EVERING のスタートアップ関連の経緯
EVERING (エブリング) というスマートリングがあります。カッコ良くて便利です。
本記事では、EVERING を提供する企業やスタートアップとしての経緯についてまとめます。
関連記事は以下です。
EVERINGの紹介コードをお探しの方向け
当サイトからのご紹介
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EVERINGとは (さっと)
EVERINGは、お店での支払いに使えるリングです。
6色展開。
スマートロックの解錠も。
EVERINGの概要については、以下の記事からご覧ください。
EVERING と MTG
EVERING を提供する株式会社 EVERING は、2020年に株式会社 MTG が設立したスタートアップ企業です。
2022年には伊藤忠商事や三菱UFJ銀行、大和ハウス工業等の大手企業を含む計16社を引受先として、10億円超の調達を実施しています。
2021年10月に EVERING の一般販売を開始
その後、先行予約販売を経た後、2021年10月に EVERING が一般販売されています。
MTGと言えば
MTGと言うと、健康、美容関連で数々のブランドを立ち上げ、ヒットさせている会社です。ブランドの開発力に強みがあるようです。
電気刺激によって筋肉を鍛えるEMS用品のSIXPADや、
ドライヤーや美顔器のRefaがあります。
この手の商品は買ったことがないなぁ…と思っていたら、実は私も知らぬ間に MTG の商品を買っていました。以下の骨盤サポートチェアです。
上記は椅子の上に置く姿勢サポート器具で、 値段は結構お高いのですが、仙骨をサポートするクッションや、コンセプトにも訴求力があってなんとなく買っちゃいました (上記はⅡですが私が買ったのは1世代前のもの)。品質は良いと思います。
…話をEVERINGに戻します。
MTG のスマートリング事業
そんな MTG ですが、決算説明資料には EVERING を扱うスマートリング事業についての記載があります。
何年もかけて投資されている事業です。
各年の該当部分をいくつか引用します。
EVERING の技術はイギリス発ということで、そのあたりの言及もあります。
また、決済以外にヘルスリングというキーワードがあったりします。脈拍、血圧、血糖値、酸素飽和度(SpO2) の計測機能も追加予定と…。
今後の機能追加も楽しみです。
MTG と McLEAR
さらに、株式会社 EVERING の設立以前まで時を遡ります。
2018年、”McLEAR” ブランドの開始
MTGは、2018年に “McLEAR” (マクレア) という名称のブランドを開始しています。
この時点では、まだ ”EVERING” ではありません。キャッシュレス決済可能なリングが、日本より先にアメリカで販売開始されていたようです。
イギリスの McLEAR
その前段階として、前年の 2017年に、MTG はそのブランド名と同じ名前の McLEAR というイギリスの企業を取得 (買収) しています (参考)。
ちなみに McLEAR としては、現在 RingPay という名称でリングを販売しているようです。分かりやすい名前ですね。
提携する企業として、Visa、Thales、Infineon が記載されています。
日本の EVERING に関しても、タレスジャパン株式会社 (Thales グループ) との協働関係にあります。タレスジャパンは、組み込みチップ、OS、パーソナライズサービスを提供しています。
McLEAR と NFC Ring
McLEAR という会社に関しては、2010年に設立、2013年に NFC Ring を発売開始後、2018年に McLEAR Smart Ring を発売しています (参考)。
NFC Ring のブログ記事から辿ると、John McLear 氏により、過去に Kickstarter で 2件のクラウドファンディングが行われていたようです。
NFC Ring は、決済機能を持たない NFC 搭載リングの販売や、特許を含む技術のライセンス提供を行っているようです。開発者向けの情報もあり、John McLear 氏によるオリジナルのスタンスに近いプロジェクトなのでしょう。
日本での販売開始
2017年の McLEAR 買収後、2021年に EVERING が発売されるまで、しばらく期間が空いています。
その間、日本で決済事業を行うための登録やシステム開発、またサイズチューニング等が行われていたそうです。
ただマクレアがグループに加わったとは言っても、同社が開発した商品を日本に輸入してそのまま販売することはできません。日本で決済事業を手掛けるためには、「前払式支払手段(第三者型)」の発行者登録や、プリペイド決済に対応したシステムの開発などが必要です。また、日本人に合わせてリングのサイズをチューニングしたりと、さまざまな準備を重ねて昨年販売開始にいたりました。
出典:スマートリング一つで生活できる世界を目指して EVERING x HAKUHODO Fintex Base(連載:フィンテックが変える生活者体験 Vol.9) |博報堂WEBマガジン センタードット
このように、McLEAR や NFC Ring から長い年月を経て、日本での EVERING 販売開始に至ったことが分かります。
(参考) 知財関連
知財関連の確認結果を詳しくまとめてくださっている記事がありました。
EVERINGを手に入れる方法
EVERINGを手に入れる方法についてです。
買い切り型とサブスク型、2種類のプラン
買い切り型のスタンダードプランと、サブスク型の定額プランがあります。
公式サイトの説明は以下のとおりです。 (定価相当として)
公式サイトで購入した場合、上記に加えて全国一律の送料 660円 (税込) がかかります。
クレカ同様、決済機能には4年間の有効期間があります。 (定額プランでは2年間)
スタンダードプランでは、19,800円 / 4年 なので、実質 4,950円 / 年です。
定額プランでは、最初の2年間が契約期間の縛りで、実質 6,600円 / 年です。ちょっと高いですが、2年間に1回だけ交換対応が可能です。
個人的には、今のところ買い切り型の方が良いかと思います。
EVERINGのサイズ仕様
先にサイズについてですが、EVERINGはUSサイズによる展開です。ちょっと難しいですね。
お手持ちのメジャー等で指のサイズ測定はできます。ただ、できるだけ正確に測定する方法として事前にリングサイザーを購入してサイズ確認することも可能なので、それも含めて説明していきます。
買い切り型: スタンダードプラン
買い切り型のスタンダードプランは、公式サイトとECサイト (Amazonや楽天市場) のどちらからでも購入できます。
本記事作成時点では、Amazonがちょっと安いです。
上記の Amazon と楽天市場の商品リンクは、EVERINGが自ら出店している公式ストアです (公式”サイト”ではありません)。なお、Yahoo! ショッピングには公式ストアはありません。
ECサイトで購入した場合、公式サイトで購入した場合と比較し、以下の違いがあります。
- ECサイトで購入するメリット
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- 送料無料 (少なくともAmazonと楽天市場のEVERING公式ストアは)
- ECサイト独自のポイント獲得や各種キャンペーン/セールの利用が可
- ポイント還元率アップの方法として、Amazon ギフトカード / Amazon Mastercard や楽天キャッシュ / 楽天カード等の利用が可 (ポイ活向け)
- ECサイトで購入するデメリット (公式サイトで購入するメリット)
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- “サイズが合わない場合の交換 (諸条件あり)” が不可
- リングに好きな文字を刻印できる刻印サービスを利用不可 (公式サイトでの購入で刻印サービス利用時にはサイズが合わない場合の交換は不可)
- アクティベーション用のQRコードを紛失や破損すると登録困難 (※)
(※) EVERINGが届いたら、包装フィルムに貼り付けられているQRコードを破ったり捨てたりしなければOK。ちなみに公式サイトでの購入時にはアクティベーションコードが記載されたメールが別途送付され、また紛失時に株式会社EVERING側でアクティベーションコードの確認もできそう。
少しでもコスパを確保したい場合にはECサイトで購入、最大限のサポートを受けたい場合には公式サイトで購入が良いかと思います。上記を考慮し、ECサイトと公式サイト、どちらで購入するかを決めると良いでしょう。
なお、サイズが合わない場合の交換に関しては、公式サイトで購入しても交換できる回数は1回まで (送料は購入者負担) なので、その1回の交換でサイズを合わせきる自信が無い場合や、Amazon等のECサイトで購入するにしてもやはりサイズが心配な場合には、リング本体を購入する前にリングサイザーを購入してサイズを測ってから、購入するサイズを決定するのが良いでしょう。ちなみに店舗がお近くにあれば実物を確認するのが一番ですね。
リングのサイズ測定ツール
リングサイザー (リングのサイズ測定ツール) は以下です。
さっと見てみた感じ、やはりこういうのはメルカリが安いですね。
その他、EVERING用でなくても、USサイズに対応した測定ツールはあります。
サブスク型: 定額プラン
定額プランは、公式サイトから申込みできます。
定額プランであっても、サイズの確認については上記のスタンダードプランと同様で、リングサイザーの購入や店舗での確認等が必要になります。
まとめ
本記事では、EVERING を提供する企業やスタートアップとしての経緯についてまとめてみました。