【ポイント経済圏のプレゼン会】総務省が通信大手4社にヒアリング
総務省様が通信大手4社に資料を用意させて招集の上、経済圏の状況をヒアリングするという偉そうな会議(?)があったようで、その構図を想像すると面白いので簡単にまとめておきます。
電気通信市場検証会議
総務省の総合通信基盤局長の会合として2016年から開催されている電気通信市場検証会議、本記事では2024年12月9日に開催された第43回の内容を参照します。
この会議は、総務省における市場動向の分析・検証を充実させ、電気通信事業者の業務の適正性等に関するモニタリング機能の強化等を図るためのものだそうです。
通信大手4社の経済圏プレゼン会
第43回の会合では、”非電気通信サービスとの連携による「ポイント経済圏」構築・拡大による移動系通信市場への影響” に関するヒアリングが行われました。令和6年度年次計画に基づく議題です。
このヒアリングにおいては、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの通信大手4社から説明資料が提示されています。
各社の資料で、興味深いものを紹介していきます。
NTTドコモ
NTTドコモからは全10ページの資料。
丁寧に概要から説明が。
dポイント事業のビジネスモデルというスライドがありました。加盟店がポイントを購入している旨の説明。
また、ポイント経済圏の会員ランクの高さとARPUの正相関に言及しつつも、回線契約の切り替えを不正に妨げるものではないという慎重なフォロー。
KDDI
続いてKDDI、全23ページ。
マジメさが伝わってくる冒頭の全体像解説。他社のポイント経済圏について丁寧に調べ上げているのに、自社分のポイント数規模の記載が無いなど(Pontaは株式会社ロイヤリティマーケティングによる運営なので、正確には自社ではないことと、楽天のような期間限定ポイントやPayPayのようなバラマキが無い分、Pontaポイントの発行額は小さいので記載しても仕方がなかったのかと)。
KDDIとしては、Ponta経済圏にはリクルートのサービスは含まれない。ローソンは含む。
auマネ活プランでは、解約率やARPUの改善あり。
諸外国の事例の調査結果を掲載するなど、とても丁寧。
ソフトバンク
ソフトバンクからは全9ページの資料。
ソフトバンクらしい?少ないページ数で淡々とした内容です。
残念ながらドコモやKDDIと異なり、ポイントサービスとARPUや解約率に相関は見られないとのこと。単にPayPay経済圏のバラマキ終了に伴う反動だったり?
楽天モバイル
最後に楽天モバイル、21ページ。
鮮やかなピンクが目に痛い。
他3社との変遷の違いを説く。
楽天モバイル契約者は楽天のサービスをよく利用する。楽天は自社サービスが多いのでこのあたり有利ですね。
経済圏としては楽天が強いとアピールしたい感じが伝わってくるスライド。クレカの首位総取り。
まとめ
総務省様が通信大手4社に資料を用意させて招集の上、経済圏の状況をヒアリングするという偉そうな会議(?)があったようで、その構図を想像すると面白いので簡単にまとめてみました。
Vポイントは通信事業と関係ないので登場しませんでした。
後日、議事録が公開されたらチェックしたいと思います。